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この草庵のぬし



  縁の下の物くさな人(ストーキング中)


サイト名 古典的奈良漬
      2009年4月5日開設
庵主 基本、自由人です。
名前 いとう・しんご
住所 さいたま
メール なにかありましたら下記のアドレスへ
  ito-saitama☆abeam.ocn.ne.jp
     (☆を@に変換してください)

*本サイトはリンク・フリーです。また、掲載している画像をご利用したいというご奇特な方は、まずはご一報ください。
*本サイトはIE7,8(推奨!)とSafari4以外のブラウザでちゃんと見られるかわかりません。すみません。
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《最近出た面白い本》
高梨素子編/古今集古注釈書集成後水尾院講釈聞書(笠間書院)
江戸初期の後水尾院による『古今和歌集』の講釈聞書の翻刻と解説。
明暦聞書、寛文聞書がメインで、古今伝授の日記なども付録でついています。
いずれも東山御文庫の蔵本。
(9月1日発行)
花部英雄・松本孝三編/語りの講座昔話への誘い(三弥井書店)
タイトルにある通り、昔話に関する講座、つまり啓蒙的な概論書です。
ただ昔話と伝説・世間話との関係とか、
昔話伝承・伝播の担い手とか、
昔話の話型とか、
昔話学の主要問題を直接的に取り上げてはいません。
むしろ、記紀神話や古典文学との関係、
日本の南島やアイヌ、海外の昔話について、
また柳田國男らによる昔話研究の歴史についてなど、
通時的/共時的に昔話と隣接する分野をからめて
それぞれの分野の専門家が昔話とは何かを講じています。
お伽草子については
新出作品『ねずみ物語』(仮題)が初紹介されています。
江戸前期の絵巻断簡です。
挿絵を見ると、頭だけ鼠で人間の服装をしているので、
典型的な頭部異類型の一例となります。
一方、原型のままの鼠も登場するので、
その意味では東博本『鼠の草子(鼠の権守)』と同趣向といえます。
(8月30日発行)

武井和人/中世古典籍学序説(和泉書院)
中世、とりわけ室町和歌および典籍に関心のある人には非常に面白い内容です。
専門的でむつかしいですけど…。
とくに15世紀の知識人の第一に挙げられる一条兼良と一条家の学問について、
また室町後期の南都における和歌や典籍の作成・書写の実相について、
詳しく論じられています。
お伽草子に関しては一条兼冬の歌学に関する論文で
『若気嘲哢物語』について一章設けて考察しています。

小松和彦編/図解雑学日本の妖怪(ナツメ社)
図解雑学シリーズから出るべくして出たという感じでしょうか。
総論・歴史・民俗・古典文学などは通常の概論書とかわりありませんが、
妖怪とメディアの関係や未来予想図なども取り上げており、
余すところなく解説を加えているといえます。
読む事典としても有益でしょう。
巻頭カラー写真も充実しています。
冒頭の川崎市民ミュージアム所蔵の「河童図」は素晴らしい!
それからあまり見かける機会のないと思われる
日本国際文化研究センター所蔵の「百鬼夜行絵巻」をはじめとする妖怪図など掲載。
ところで「いつから妖怪は庶民の娯楽になったのか?」という項では、
江戸前期に始まる怪談集の流行が決定づけたといいますが、
わたしもそうなんだろうと思います。
しかし〈庶民〉という括りを取り外すと、
中世の天狗の是害坊や付喪神に、
その萌芽を読み取ってもいいのではないかと思っています。
中世人は妖怪を娯楽対象としていたのでしょうか。
風流系の芸能や作り物から何か読み取れそうですけど。
佐伯和香子/菅江真澄の旅と和歌伝承(岩田書院)
近世後期、東北地方を旅して詳細な紀行文を著した偉人菅江真澄についての本。
旅の実態や学問的裏付けについて論じていますが、
特に和歌について深くとらえています。
巻末の『真澄遊覧記』引用和歌・伝承和歌資料は使えます。
おかげで田螺と兎が詠んだ歌が載っているのを知りました。

一柳廣孝・久米依子編/ライトノベル研究序説(青弓社)
 ラノベについての本格的な論考・評論集です。付録として年表を付けてくれている点もありがたい。
巻頭でメディアミックス戦略について歴史的観点から論じられいて、現状認識に有益です。
視点論点は多彩でいろいろな見方があるんだなあと面白く読めます。
対象作品が最近の人気作品に偏ってないところも好感が持てます。

愛書



《近頃読んだ本》
福永令三/クレヨン王国の花ウサギ
クレヨン王国シリーズ第3弾。
海と山に囲まれた美しい田舎町で浜辺を埋め立てることになりました。
町は開発推進派と自然保護派とに二分しましたが、
新しい校舎を埋立地に建てるという提案をしたら
反対派の多くも推進派になりました。
子どもによりよい勉強の環境を与えたいという親心です。
海が埋め立てられていく中、
地震と発光現象という怪異が起ります。
ついで主人公ちほの兄が失踪する事件が起こります。
ちほは兎のロペと山中を探しまわっているうちに
クレヨン王国に紛れこみます。
そこで先の怪異が悪魔のアオザメオニの復活を意味することを知りました。
海底に沈めていたアオザメオニを人間自身が蘇らせてしまったのです。
クレヨン王国では人間を守ろうという立場と
自然や動物を苦しめる人間をこらしめようという立場があります。
ロペをはじめ動物たちの言葉や気持ちを理解できるようになったちほは
それでも兄の健治を助けるためにロペと一緒に頑張ります。
一方、健治は魔法でフナに変身していました。
健治のいた池は川の護岸工事で水路を塞がれ水が減り、
工事関係者の施設から垂れ流される汚水で洗剤まみれとなり、
次々と生き物が死んでいきます。
健治はフナとして死ぬ覚悟を決め、
ほかの生き物の命を救うために力を尽します。
健治に救われた生き物が
ちほとロペを健治のもとに導き、
アオザメオニを退治します。

序盤は開発推進派の立場も自然保護派の立場も対等に扱っています。
どちらがよいかは読者の判断にゆだねているのでしょう。
物語のメインはクレヨン王国での出来事で、
ちほの体験を通して
動物や植物たちから人間がどう見れらているのかが語られます。
また魔法をかけられたのは健治だけでなく
ほかの子どももいました。
彼らは人間でなくなったことを素直に受け入れ
自然に共生していきます。
挿話として語られるカエルの大移動は凄惨な状況です。
車の行き交う道路を横断し、
仲間が何匹もつぶされながらも
生き残ったカエルは毎年出産していた池に向かいます。
しかしそこは道路工事の残土で作られた駐車場に変わっていました。
それでもさらに出産地をさがして代替地を見出します。
前向きに現状を受け入れたくましく生きるカエルの姿には心打たれます。
健治やちほや一緒に魔法をかけられた子たちは
最終的にもとの世界に戻ります。
その後、埋め立て工事がどうなったかは語られていません。
読者に問題を投げかけたかたちです。
重たい内容でありながら、
ラストは意外にあっさりしたもので、
心地よい読後感を覚えました。(9/27記)

三浦勇雄(著)屡那(絵)/聖剣の刀鍛冶ブラックスミス7(MF文庫)
今、もっとも素晴らしいと思う作品です。
前の巻でセシリーやルークらが不在のうちに
独立交易都市を襲った帝国の悪魔化した兵士と人外。
今回は反撃の巻という感じです。
自衛騎士団と市民が力を合わせ、
ルークと離れて絶望するセシリーが力を取り戻し、
リサとゼノビアが死地から脱出します。
セシリーは都市に戻り、
死の淵より戻ったルークもまた宿敵シーグフリードに一矢報います。
誰もが予想した帝国の絶対的勝利が覆されますが、
その一方で帝国の本当の目的も見えてきます。

全編にわたって通奏低音のように流れる緊張感があり、
すべての章が複数の旋律で結びつき、
一つの交響詩編ともいうべき大きな世界を形成しています。
記号化されていないキャラクターの生き生きとした描写も魅力です。
この作品については語り出すとキリがなくなりますので、このへんで。
ついでに一言。
原作があまりに好きなので、
正直、アニメ化は複雑な心境です。
余計なオリジナルストーリーとかキャラとかいらないですよ。(10/1記)

山本有子・岸川靖編/機動戦士ガンダムZZエルピー計画(アニメージュ文庫)
エルピー・プルはいまだに根強い人気を持っていますね。
今年の夏コミでも同人誌が出ていました。
わたしも宇宙世紀で一番好きなキャラを挙げろといわれれば、
まずプルを挙げます。
兄のように慕うジュドーのプルに対する薄情な態度、
プルにしろプルツーにしろ、
死んだときのジュドーをはじめネイルアーガマのクルーの
無関心ぶり。
単にジュドーやその仲間たちとの描写が少なく、
関係性が掘り下げられていないだけだと思いますが、
プルが危機的状況のアーガマを幾度も救った事実を考えれば、
原作アニメはプルとその周辺について
もっと丁寧に描くべきだったと思います。
駄作の悪名高いZZですが、
プルが唯一の救いといえます。
そういうわけで、
プルを中心に添えた改作ができればいいなあと思うのは
わたしだけではないと思います。

なお、この本は1987年に出たもので、
それに88年の北爪宏幸のイラストも加味したもの。
本文内のカットも80年代風の懐かしいものばかりです。(9/14記)

仏さんじょ(あかねのね)/ストライク ケイオンブ!!
一般誌でも御活躍の仏(いむ)さんじょさんの夏コミ新刊です。
今回は「スト魔女」と「けいおん」を合わせたギャグタッチの2次です。
夏コミの前に開催されたスト魔女&けいおん合同イベントに
間に合わなかったらしいですw
「けいおん」のみんなが夢で一同に会し、
ウィッチーズを観察したり、交流したりします。
「スト魔女」の名言「○○○じゃないから恥ずかしくないもん」は
昨年、いたるところでギャグに使われましたが、
本作ではキーワードとして生かされています。
「まりほり」の鼻血ネタもちょっと出てきます。
ラストはちょっとひねりを効かせた夢オチになってます。
短編ながら、原作のオイシイ所を詰め込んだ、
ハイテンションなギャグの秀作に仕上がっています。
「けいおん」は見たい見たいと思いながら、
結局見ることもないままTV放映が終わってしまいました。
(もっとも、TVは見ないのでDVDで見ようと思ってたんですが。)
でも本作を読んで、
原作アニメを見てみようと思いました。(9/12記)


《好きな音楽CD》
 その時々によってジャンルも好みもかわりますが、最近は…。

MINAMOTRANCE/CORE QUAD!!!!
源屋さんの夏コミ新譜です。
COREシリーズ第4弾ということで
!!!!となってます。
トランス系はいろいろゲットしましたが、
中でも秀逸だったのがコレ。
軽快でノリのいい曲ばかりで、みなオリジナルです。
実験的な音づくりも随所に見られます。
精力的なアーティストです。
ジャケ絵はガッコウミズギのEiさん。
(サークル名がいいですねw)
去年、Sound.AVEのジャケ絵(マジアカのシャロン画)を見てから好きになりました。
メインパソとミニノートの壁紙に、この人の絵、使ってます(ミク&ルカとシャロン)。
本作のジャケ絵もうまいですね。
魔理沙を彷彿させる小悪魔っぽさがいいです。
ちなみにアートデザインは上記の柊椋さんです。(8/28記)

Alstroemeria Records/Our Little Miracles
昨年のM3に合わせて出された作品です。
HPで全然宣伝していないので見過ごしていました…。
たしかにミクをフューチャーした作品なのでメインとはいえず、
Minoshimaさんからすれば異端的な位置にあるのかも知れません。
それにしては完成度が高く、ジャケデザもカラフルで美しく仕上がっています。
(そういえば、この色調もHPに合わないかも)
REDALiCEさんも一曲提供しています。
相変わらずの独自路線を行ってます。
全体的に軽快な曲調で、楽しく聴けます。
アルレコの夏コミ新譜
Fragment Reactionsも当然聴きました。
東方アレンジです(ただしタイトル曲はオリジナル)。
むしろこっちがメインで長蛇の列に並んだわけです。
文句なくクオリティの高い作品に仕上がっています。
冒頭2曲の配列がいいなあと思ったら、HPに制作秘話が書かれていました。
珍しく冗長な文章で読みごたえがあります。
(http://www.alst.net/の8月23日の条)(8/28記)
Lost Garden/gracious key
夏コミの新譜で、key作品(CLANNAD、リトバス)のアレンジです。
第2日、真っ先に立ち寄って手に入れた作品でした。
今回も良質の作品に仕上がっています。
癒し系で一日聴いていて飽きません。
わたしの好きな「saya's song」も収録。
ありがたや。
歌詞がいいのですが、インストも悪くないですね。(8/28記)